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みなさんこんにちは、みそらく(@misoluck)と申します。
所有するギターやアンプシミュレーターなどが増えてきたので、棚卸も兼ねて一つずつ紹介していきたいと思います。
その第一弾として、私の愛機である『SCHECTER SD-2』について、細かいスペックや、11年間使用して感じたことなどを書いていきたいと思います。
他の機材レビューはこちらにまとめてありますので、よろしければご覧ください。
初心者から中級者まで使える万能ギター
11年間使ってきた感想として、SCHECTER SD-2は『初心者から中級者まで使える万能ギター』だと思います。
理由としては、
- 音色のバリエーションが豊富
- 24フレットまである
- 弾きやすい
- 作りがしっかりしている
- 見た目がかっこいい
といったものが挙げられます。
以下、順番に見ていきます。
音色のバリエーションが豊富
まず、SD2の大きな特徴として、出せる音色のバリエーションが豊富というものが挙げられます。
というのも、
- ピックアップの配列がHSH
- コイルタップが可能
- ローパス/ハイパスの切り替えが可能
など、ギター本体のスイッチングで、あらゆるジャンルへ対応が可能です。
用語がよく分からない初心者の方もいらっしゃると思うので、以下で分かりやすく解説していきます。
ピックアップの配列がHSH
SD2は、ピックアップの配列が、HSHとなっています。
これは、
H:フロントピックアップがハムバッカー
S:センターピックアップがシングルコイル
H:リアピックアップがハムバッカー
という意味です。
この配列に加え、後述するコイルタップ機能のおかげで、非常に多彩な音作りが可能になっています。
コイルタップが可能
SD2には、このようなミニスイッチが付いており、ピックアップのコイルタップができるようになっています。
コイルタップとは、ハムバッカーピックアップの片方のコイルをオフにすることで、擬似的にシングルコイルのような状態にすることができる機能です。
この機能により、フロントとリアピックアップの両方で擬似的なシングルコイルサウンドを作り出すことができ、擬似的に3SのストラトにしてみたりSSHにしてみたりすることが可能です。
ただし、コイルタップとはあくまでも擬似的にシングルコイルサウンドを作り出すものであり、本物のシングルコイルのサウンドとは異なります。
一般的に、コイルタップで作り出す音の方が、本物のシングルコイルの音よりも細くなりがちですので、本物のシングルサウンドが出したい方は元からシングルコイルのギターを購入しましょう。
ローパス/ハイパスの切り替えが可能
これは他のギターではあまり見かけない、SD2特有の機能です。
SD2ではトーンポットを引っ張ることで、通常のトーン(=ローパス)からローカット(=ハイパス)へ切り替えることが可能です。
通常のギターでは、トーンポットを絞るとギターの高域成分が減衰し、こもったサウンドになります。
SD2ではこの機能に加え、トーンポットを引っ張った状態で絞ると、ギターの低域成分が減衰する機能が搭載されています。
バンドでベースと低域が被ったりする場合に使用すれば、バンドでも抜ける音作りが実現できます。
24フレットまである
これも大きな魅力の1つです。
ギターのフレット数は21や22が一般的ですが、SD2は24フレットまであります。
たまにメタル系の曲で24フレットまで使う曲がありますが、SD2ならばこういった曲もコピーすることができます。
また、24フレットまであることによって、ハイフレットの弾きやすさが格段に向上します。
フレット数が少ないギターは、ハイフレットがボディとのジョイント部に近くなるため、弾きづらくなります。
24フレットまであれば、20フレット付近でもまだまだボディまで余裕がありますので、ボディが近くて運指がしづらいということはありません。
弾きやすい
上記とも繋がっていますが、単純に弾きやすいです。
弾きやすい理由としては、以下のものが挙げられます。
- 24フレットまであるので、ハイフレットのアクセス性が高い
- ネックジョイントがUltra Access 4-Bolt
- 作り込みの精度が高い
1つ目は上で書いていることの重複になります。
2つ目ですが、個人的にSD-2の最大のメリットはこれなんじゃないかと思います。
SD2は、一般的なギターによく見られるプレートによるジョイントではなく、Ultra Access 4-Boltを採用しています。
これにより、ハイフレットが非常に弾きやすくなっています。
高級ハイエンドギターとして有名なSuhrのModernなども、似たジョイント方式を採用してますね。
3つ目に、単純に作り込みの精度が高いです。
ネックの握り心地がよく、フレットの処理などもしっかりしていますので、弾いていてストレスを感じることがあまりありません。
ただ、ギターの弾きやすさは、弾き手の体格や手の大きさなどによりますので、購入を検討されている方はしっかりと試奏して確認するようにしてください。
SD2は割としっかりしたネックシェイプをしていますので、もしかしたら手の小さい方は弾きにくさを感じるかもしれません。
作りがしっかりしている
SD2は安心の日本製です。
使用しているパーツの品質はもちろん、各パーツの組み込み精度が高く、各部の細かい処理もしっかりしている印象です。
私が11年間使用できたのも、作りがしっかりしているおかげだと思います(途中で2回ほどフレットの交換はしていますが)。
とはいえ、長く使用していると色々なところが劣化してきますので、日々のメンテナスはしっかりと行うようにしましょう。
ギターのメンテナンスに関しては、以下の記事で解説しています。
見た目がかっこいい
完全に私の主観です。
SD2、かっこいいですよね?
SCHECTER SD-2の細かいスペック紹介
では、改めて私の所有するSCHECTER SD2のスペックを書いていこうと思います。
古い個体なので、最新のSD2とは仕様が違ったり、改造している部分などもありますので、新品で購入できる個体の仕様とは異なることに気をつけていただければと思います。
モデル: SCHECTER SD-2-24-AS ボディ: Laminated Quilted Maple Top & Ash Back ネック: Maple 指板: Rosewood スケール: 25 1/2 フレット: 24 Frets (Jescar Stainlessへ交換済み) ジョイント: Ultra Access 4-Bolt PU: SCHECTER SUPER ROCK J/SCHECTER MONSTER TONE J/SCHECTER SUPER ROCK J ブリッジ: SGR Locking Tremolo(Gotoh GE1996Tと同等?) with D-tuna 電気系: Volume / Tone (Split Tone Control) / CRL 5Way / Mini Switch(Coil Split Switch)
モデル
まずモデルですが、私の所有している個体は、SCHECTER SD-2-24-ASとなります。
モデル名にあるSD-2の次の24は、フレットが24まである、という意味ですね。
その次のASは、ボディ材がアッシュであるという意味になります。
ただ、このアッシュボディのASは、もう製造されていないみたいです。
現在新品で購入可能なモデルは、ボディ材がアルダーのSCHECTER SD-2-24-ALとなるみたいですね。
私がSD2を購入したのは約11年前(2010年)ですが、当時から今までの間に色々モデルチェンジを繰り返しているみたいです。
ちなみに、SD2のボディ材は、AS(アッシュ)→BW(バスウッド)→AL(アルダー)と変わっていったようです。
これはアッシュ材が他の材に比べて、やや高級であることが原因だと予想します。
ただ、ASがBWになった後に、SD-DXというSD2の上位モデルでアッシュ材が採用されていたようですが、今ではそれも製造中止になっているみたいです。
なお、ボディ材の特徴や音の違いについては、余裕があれば別記事で考察するかもしれません。
ボディ
ボディ材は先述の通りアッシュですが、トップには薄くキルトメイプルが使用されています。
キルトメイプルは、簡単には見た目がかっこいいメイプル材だと思ってもらえればOKだと思います。
ただ、SD2はこのキルトメイプルをものすごく薄くスライスして使用しているので(いわゆる化粧板)、おそらく音への影響はほどんどないと思われます。
純粋に見た目をカッコ良くするために貼り付けているといった感じですね。
キルトメイプルは高価なので、この価格帯のギターとしては薄く張ってあるだけでも十分だとは思います。
ネック
ネック材はメイプル、指板材はローズウッドです。
ネック、指板用の木材としては、どちらも一般的なものになります。
ただ、私の所有する個体は、ローズウッド指板かつマッチングヘッドではないということで、SD2としては少し珍しいのではないかと思います(この個体以外で見たことがありません)。
最新モデルのSD2は、指板材がメイプルのものとパーフェローのものが販売されていますので、好みで選んでいただければと思います。
また、スケールは25 1/2で、一般的なロングスケールとなります。
フレットに関しては、購入してから2回ほど打ち替えており、現在はJescarのステンレスフレットが打ってあります。
ステンレスフレットは、通常のニッケルシルバーのフレットに比べてくすむこともなく、チョーキングやビブラートも非常にしやすくなりますので、とてもオススメです。
音の変化を懸念する声もありますが、個人的には気になりませんし、それよりも上記のようなメリットの方が上回っていると感じます。
ピックアップ
ピックアップは、特に購入してから交換はしておらず、全て純正となります。
中身を見てみると、
フロント : KH6-50-F4 センター : KS6-C3 リア : KH6-52.5-R4
という型番でした。
音の特徴としては、あまり個性がなく、くせのないキレイな音といった印象です。
また、意外と出力もそこまで高くありません。
どんなジャンルもある程度こなせるといった印象ですが、人によってはつまらない音だと感じるかもしれません。
また、私の個体のピックアップは全てシールディング加工(=ノイズを減らす処理)がしてありますので、通常よりもさらにおとなしい音になっている感じがします。
ブリッジ
ブリッジは、Gotohのフロイドローズタイプのものが搭載されています。
SCHECTERの刻印がありますが、調べたところによると、GotohのGE1996Tというものと同じものらしいですね。
また、個人的にD-tunaというものを取り付けています。
これは、フロイドローズタイプのブリッジが搭載されているギターで、簡単にDrop Dチューニングができる優れものです。
ただ、こちらを搭載するには、ブリッジを固定するための器具がないとあまり意味がありませんので、取り付ける際には注意してください。
ちなみに私のSD2には、ESP製のアーミングアジャスターを取り付けています。
また、アームアップの際にはザグリが必要など、他にも注意すべきことがあります。
こちらも余裕があれば別途記事にしたいと思います。
電気系
電気系は特に改造はしておらず、純正のままとなります。
1ボリューム/1トーン(プルでローカット)/5wayスイッチ/ミニスイッチ(コイルタップ)といった内容になります。
サウンドチェック
ここまで色々と書きましたが、結局音を聞いてもらうのが一番早いですよね。
ということで、色々なセッティングで弾いてみましたので、ぜひ聞いてみてください。
演奏動画
こちらのSD2で演奏している私の動画です。
見た目やサウンドの確認を確認してもらえればと思います。
アスノヨゾラ哨戒班演奏動画のリードトラックでSD2を使用しています。
ギターソロはこんな感じです。
オリジナル曲『Changes…』では、リードをSD2でレコーディングしています。
11年間使用した感想
ここまで色々と書いてきましたが、11年間使ってきた感想を書いてみようと思います。
結論は、シンプルにいいギターだと思いました。
価格は新品で13万円程度とそこまで安くはないですが、その分作りもしっかりしていますし、音作りの幅も広く、これまでコピーしてきた様々なジャンルの曲にこれ一本で対応できました。
何より、ギターを始めてからの5年間、私のメインギターとして大きな不具合もなく使用できたことは、とても良かったと思います。
ギターを始めたての初心者にとって、弾きやすさや不具合の少なさは、挫折をしないための非常に重要な要素です。
ギターを11年間続けてこれたのも、このギターのおかげだと思います。
最後に、SD2のメリット、デメリットを簡単にまとめると、このような形になります。
メリット
- HSHのピックアップ配列や、コイルタップ搭載など、音作りの幅が広い
- ネックジョイントの滑らかさや24フレットまであるなど、弾きやすい
- 作りがしっかりしているため、不具合が少なく、長く使用できる
デメリット
- 音作りが万能な反面、個性に欠ける
- これからギターを始める方の1本目のギターとしては、やや値段が高い
- ブリッジがフロイドローズタイプのため、初心者にはやや扱いづらい
購入を考えている方は、これらのメリットとデメリットを吟味した上で、決断していただければと思います。
私個人としては、ギターを始めた直後にこのギターを購入して本当に良かったと思います。
初心者の方がいきなり購入するにはやや高価ですが、中古では7〜8万円で比較的程度状態が良いものを購入できますので、十分選択肢に入ると思います。
ちなみに私も当時、美品中古を7万円程度で購入しました。
中古のギターを買う際の注意点は、別途記事にしたいと思います。
また、フロイドローズタイプのブリッジは扱いが面倒ではありますが、慣れればそこまで問題にはならないと思います。
フロイドローズの弦交換に関しても、別途記事にしたいと思います。
より高価なギターを色々購入して、今では使用頻度は低くなってしまいましたが、これからもしっかりと使い続けていきたいと思います。
ということで、ここまで読んでくださりありがとうございました。
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